初心者でもわかる国債の基本知識 国が発行する借金の特徴 を徹底解説

初心者でもわかる国債の基本知識 国が発行する借金の特徴 を徹底解説 日本経済
初心者でもわかる国債の基本知識 国が発行する借金の特徴 を徹底解説

国債(こくさい)について、「名前は聞いたことがあるけれど、具体的にどういうものか分からない」という方も多いのではないでしょうか。今回は国債、債券について考えていきたいと思います。

国債の基本的な仕組みから、国が発行する目的、そして私たち個人が投資する際のポイントまでを、初心者の方にも分かりやすいように丁寧に解説してまいります。国債の知識は、資産運用を考える上での土台となりますので、ぜひ最後までご覧ください。

国債とは何か?国が発行する「借用書」の仕組み

国債とは、一言で言えば**国が資金を調達するために発行する借金(債券)**のことです。

国が国民や投資家の方々からお金を借りる代わりに発行する「借用書」のようなイメージを持っていただければ分かりやすいです。発行後、定められた期間が経つと、国は借りたお金である元本を返し、その期間に応じた利息を支払う仕組みになっています。このため、国債を購入するということは、国にお金を貸す行為であると言えます。

国債を発行する主な目的と背景

国債が発行される主な目的は、国の財政を維持・運営していくためです。具体的には、以下の3つの目的があります。

  1. 財政赤字の補填 税収だけでは足りない国の支出(財政赤字)を補うために発行されます。

  2. 公共事業や社会保障費の財源 国民生活に不可欠な道路、学校、病院などの建設費や、年金・医療費などの社会保障費といった、大型の支出の安定的な財源を確保するために使われます。

  3. 景気対策 不況時に景気を下支えするための公共投資や給付金などの資金源となる場合もあります。

日本国債の主な種類と分類

日本の国債は、様々な種類に分類されますが、大きく分けると以下のようになります。

分類

特徴

代表的な例

利付国債

半年ごとに利息が支払われるタイプです。

10年国債など

割引国債

利息はつかない代わりに、額面より安く購入でき、満期時に差額が利益になります。

 

個人向け国債

一般の個人が買いやすいよう、少額から購入可能で、元本割れのリスクが低いように工夫されたものです。固定金利型と変動金利型があります。

変動10年型など

国債の大きなメリット「高い安全性と流動性」

国債の最も大きな特徴は、その安全性の高さにあります。国が発行するものであるため、他の金融商品と比べて信用度が高く、デフォルト(債務不履行)の可能性が極めて低いとされています。

また、金融市場で活発に売買されているため、流動性(売買のしやすさ)が高いことも特徴の一つです。ただし、安全性が高い分、株式や投資信託と比較すると、得られるリターン(利回り)は一般的に低めに設定されています。

個人向け国債が安全資産として活用される理由

特に私たち個人が購入しやすい個人向け国債は、高い安全性に加え、いくつかの魅力的な特徴を持っています。

まず、元本保証の仕組みが導入されています。仮に途中で解約することになった場合でも、最低限の利息はつく設計になっており、元本が割れる心配が非常に低いのが特徴です。

主な種類として、金利が市場に合わせて変わる「変動10年型」や、金利が固定されている「固定5年型・固定3年型」などがあり、ご自身の資金計画に合わせて選ぶことができます。銀行預金よりは高い金利がつくことが多く、長期的に資金を保守的に運用したい方に活用されています。

投資として注意すべき国債の主なリスク

国債は安全性が高いとはいえ、いくつかのリスクが存在しますので注意が必要です。

  1. インフレリスク 物価が上昇する(インフレ)と、国債で受け取る利息の金額が変わらなくても、そのお金で購入できるものが少なくなり、実質的な価値が目減りする可能性があります。

  2. 金利変動リスク 市場の金利が上昇すると、すでに発行されている国債の価格は相対的に下がってしまいます。個人向け国債のように途中解約時にペナルティがある場合もあるため、注意が必要です。

  3. 財政悪化リスク 現在の日本は、国債残高が世界最大級という特殊な状況です。国の財政状況が大きく悪化し、信用が揺らいだ場合には、国債の価格が下落するリスクもゼロではありません。

まとめ

国債は「国が発行する借金」であり、個人にとっては「安全性の高い投資商品」です。投資を始める上では、金利やインフレが国債の価値に与える影響も理解しておくことが大切です。

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